32personas
性格テスト

自己肯定感がどんどん下がるとき

あなたが足りないからではありません

褒め言葉はすぐ忘れるのに、指摘の一言は何日も残っていませんか。自己肯定感がどんどん下がるのは、あなたが足りないからではなく、褒め言葉は表の自分に届き、指摘は裏の自分に刺さるからであることが多いのです。

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会議が終わって、上司が「今回の資料、すっきりしていましたね」と言ってくれました。笑ってお礼を言ったけれど、帰り道に思い浮かぶのはその言葉ではありません。会議の途中で誰かが「ところで、この数字ってどこから出てきたんですか?」と聞いた瞬間です。褒め言葉はエレベーターに乗る前にもうぼやけていたのに、その質問一つだけは夜までついてきます。シャワーを浴びていても、横になってスマホを見ていても、また再生されて、最後は「私ってどうしてこんなに抜けているんだろう」で終わります。

自己肯定感が下がる日は、たいていこんな形をしています。大きな出来事があったわけでもないのに、いい言葉はこぼれ落ちて、痛い言葉だけが残ります。この記事では、その傾きがなぜ生まれるのか、どんな肌理でより強くなるのか、そして下がった日にどうやって戻ってくればいいのかをひもといていきます。

自己肯定感は、高い低いより「下がる瞬間」を見ましょう

「私は自己肯定感が低い人間なんです」と言う人も、一日中ずっと低いわけではありません。好きな人たちとごはんを食べているときや、慣れた仕事をてきぱきこなしているときは平気です。崩れるのは、決まった瞬間です。評価を受けたあと、寝不足の日、一人きりの夜、人のいい知らせを聞いた直後のようなときです。

だから、自己肯定感を高いか低いかだけで見ていると、できることはあまりありません。その代わりに「いつ、何のあとに下がるのか」で見ると、手を入れられるところが出てきます。下がる瞬間が決まっているということは、自分がもともと足りない人間だという証拠ではなく、特定の条件でくり返される反応だということです。条件は見つけることができ、わかれば備えることができます。

褒め言葉は表の自分に、指摘は裏の自分に届きます

ここで、表の自分と裏の自分という言葉が役に立ちます。誰にでも、人前の私(表の自分)と、ひとりのときの私(裏の自分)がいます。この二つの席の距離が遠い人ほど、褒め言葉と指摘が別々の場所に届くのです。

褒められると、心の中でこんな考えがよぎります。「あの人は表から見える私しか見ていないから。私がどれだけあたふたしていたかは知らないでしょう」。褒め言葉が、よく準備された表向きの姿への評価のように感じられるので、裏の自分にまでは届きません。反対に、指摘は「ついにバレた」のように感じられます。表を突き抜けて本当の自分に触れた言葉のように思えるので、ずっと深く刺さるのです。

こうして、いい言葉は表の自分に積もり、痛い言葉は裏の自分に積もっていきます。外ではうまくやっているのに、内側ではずっと削られていく構造です。自分が足りないからではなく、言葉が届く場所が一方に傾いているから起きることなのです。

この構造には、やっかいな輪がもう一つあります。内側が満たされないので、認められようとして表向きの姿をもっと念入りに整えるようになります。すると褒め言葉は増えますが、その褒め言葉は、さらによく整えられた表の自分にだけ届きます。二つの席の距離はかえって開き、「みんな本当の私を知らない」という感覚はもっと大きくなります。がんばればがんばるほどむなしくなる理由が、ここにあります。

どんな肌理で、よく揺らぐのでしょう

感情の振れ幅が広い肌理。 小さなことにも心が大きく揺れる人は、一度の指摘を「今回のこと」ではなく「自分全体」への判決として受け取りがちです。感情が大きいときに出した結論は、実際よりずっと重く感じられます。

協調性が高い肌理。 相手の反応を繊細に読む人は、その反応をそのまま自分の点数だと思いがちです。相手の表情が少しこわばっただけで、点数が引かれたように感じます。自分をはかるものさしが、何度も外へ出ていってしまう肌理です。

社会性が高い肌理。 人と人のあいだでエネルギーが回る人は、やりとりする反応が減る時期に揺らぎます。予定のない週末が続いたり、連絡がまばらになったりすると、「私を必要としている人はいないのかな」と思えてきます。こんなときは、自己肯定感が下がったというより、ふだん受け取っていた信号がいっとき途切れただけであることが多いのです。

自分で確かめてみる

この1、2週間を思い出しながら、当てはまるものがいくつあるか数えてみてください。

  • 褒められると、「運がよかっただけです」「たいしたことないです」が先に出る。
  • 指摘された場面は、何日たってもセリフまではっきり覚えている。
  • 夜が更けるほど、自分についての考えが厳しくなる。
  • 誰かが自分をよく言ってくれると、私のことをよく知らないからだと思う。
  • うまくできたことは「当たり前のこと」、できなかったことは「自分らしいこと」に分類する。
  • 体が疲れている日は、同じ言葉でもずっと痛く聞こえる。

いくつ当てはまったかより、どの行に印をつけたかのほうが大事です。1行目か4行目に印をつけたなら、褒め言葉が内側まで届かないタイプです。2行目か5行目なら、指摘が深く刺さりすぎるタイプで、3行目か6行目なら、自己肯定感そのものより、時間帯や体調の影響が大きいタイプです。どのタイプかによって、次の方法の中で先に試すものが変わってきます。

下がった日に、また戻ってくる五つの方法

  1. 下がった瞬間を一行で書きましょう。 「火曜の夜11時、プレゼンのフィードバックをもらった日、夕食抜き」のように、時間ときっかけ、体の状態だけを書きます。何回かたまると、自分だけの条件が見えてきます。条件が見えれば、「私はもともとこうだから」の代わりに「あ、あの条件か」と言えるようになります。上のチェックリストで時間帯や体調のタイプに当てはまったなら、そういう日は大事な決断や長い話し合いを先送りにするだけでも、ずいぶん変わります。
  2. 褒め言葉を裏の自分に届けましょう。 「たいしたことないです」の代わりに、「ありがとうございます、その部分はけっこう気をつかいました」と受け取ってみてください。そして心の中で一言つけ加えます。「あたふたしたのも本当だけど、それを立て直して終わらせたのも私だ」。褒め言葉を表向きの姿ではなく、裏でがんばった自分につなげる練習です。
  3. 指摘は、行動の大きさまで小さくしましょう。 「私ってどうしてこんなに抜けているんだろう」は、人全体に向けた文です。これを「3ページ目の表に出典を書いていなかった」に言い換えてみてください。行動の大きさの文なら直せますし、直せばそれで終わります。
  4. 夜に下した判決は、朝まで持ち越しましょう。 疲れていて一人の夜は、裏の自分がいちばん弱っている時間です。その時間に浮かんだ「私はダメだ」はメモ帳に書いておくだけにして、翌朝もう一度読みます。朝に読むと、大げさに感じられることが多いものです。
  5. 裏の自分を知っている人に、一人だけ見せましょう。 あたふたしていた過程まで知っている人から聞く「それでもよくやったよ」は、届く場所が違います。表向きの姿ではなく、裏の自分を見て言ってくれた言葉なので、信じることができます。最初は「実はあれを準備しているあいだ、すごく不安だったんだ」の一文を出すだけで十分です。

こんなふうに読まないでください

この記事は、「自己肯定感が低い人」という名札を貼ろうとするものではありません。揺らぐ日があるのは欠陥ではなく、それだけうまくやりたい気持ちが大きいということでもあります。指摘が痛く残るのも、おかしなことではありません。痛い言葉をよく覚えているのは誰にでもあることで、この記事は、その言葉が「自分全体」に広がらないようにする方法をお話ししているだけです。

原因がいつも自分の中にだけあるわけでもありません。自分をずっとけなす言葉を聞かされる環境にいるなら、自分を直す前に、その環境のほうを見直す必要があるかもしれません。

この記事は自己理解を助けるためのもので、心理診断の代わりにはなりません。自分に向けた考えが何週間も暗いほうにばかり流れたり、日常を続けるのがつらいほど重かったりするなら、一人で耐えずに、専門のカウンセラーに相談してみてください。

下がっても、戻る道があれば大丈夫です

自己肯定感は、一度上げたら終わりの点数ではなく、揺らいでから戻ってくる力に近いものです。どこで下がるのかを知り、いい言葉が裏の自分にまで届くようにすれば、戻ってくる道のりは少しずつ短くなっていきます。自己肯定感を長く積み上げていく方法は自尊心を高める方法 · 「決意」だけではうまくいかないときで、比較のせいでよく揺らぐ心については人とつい比べてしまうで続けて取り上げています。無料の性格テストでは、人前の私とひとりのときの私を、5つの性格特性で別々にお見せします。二つの状況の距離が見えてくると、褒め言葉がなぜ内側まで届かなかったのかも、もう少しはっきりしてくるはずです。

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